2009年9月6日 ベーシックシートのセミバケット化


【はじめに】

Blue May WindのHPでおなじみのboven7さんがシートの改造をされている。オフのときに座らせて頂いた。これがなかなか優れもので簡単にセミバケット化が可能である。なぜ気が付かなかったのかちょっと悔しかった。
そこでまねをしてみることにした。

 

【シートの取り外し】

小僧のアルピナには電動の本革シートが装備してある。これがなかなか重くて車から取り出すのにも一苦労である。
そこで今回は背もたれ部分を外して作業することにした。


シートの後に回って作業。


背もたれ裏のパネルを取り外す。


電動モーターのハーネスを取り外す。


両サイドの枠の部分にバネが付いているレバーがある。


このレバーをプライヤーなどで下向きに押えながら背もたれを持ち上げる。


一方を浮かしたらもう一方と片方づつ作業する。

差込部の構造を簡単に解説しよう。


背もたれ側の差し込み部分。


固定部分のレバー。


座面側の部分。この切り欠き部分に先ほどのレバーがはまり込む構造である。

座面部分の取り外し。


レール部分のシートベルトアジャスターのワイヤーを取り外す。


レール固定ボルトを取り外す。このボルトはトルクスになっている。

この前にあるボルトも外してシートベルトも外しておく。


電動コントロールボックスにつながっているカプラーを外す。


シートを前に傾けながら前側のフックから抜き取る。


車から外れたシート。

【シート座面部の分解】

シートの中のウレタンを加工するためには分解する必要がある。


左側のカバーを取り外す。


アジャストスイッチのボタンを外す。

はめ込んであるだけなので手前に引けば外れる。


スイッチ取り付けネジとカバー取り付けネジを外す。


下側も一箇所ピンで止まっている。


シート後ろ側もピンで止まっている。


メモリースイッチのカプラーを外す。


カバーが外れた。


右側のカバーを取り外す。


腰部アジャストスイッチのコネクターを外してカバーをとる。


レール固定ピンを抜くのに邪魔なのでコントロールボックスの前カバーを外す。


シートとレールを止めてある前側2箇所のピンを抜き取る。

このピンは一箇所爪が出ていて抜け止めになっているのでそれを押えながら抜き取る。


このとき片側は少し捻ってつけてありキツイので注意する。


後ろ側2箇所のピンを抜き取る。


レール部分が外れた。

コントロールボックスは外しても良い。

ここから革とウレタンの取り外し作業である。


革のシートがこのように爪に引っ掛けて止めてある。


全ての爪を起こして革を引っ張りながら外していく。


全ての爪が外れたのを確認してフレームを引っ張り出す。


ウレタンと革シートが一緒に外れる。

ウレタンと革はC型の針金で止めてあるので外さないように注意する。

【座面部ウレタンの加工】

座面の部分を低くしてホールド感をアップさせる加工をする。俗に言うアンコ抜きである。


お尻の乗る部分の厚みを少なくする。


ウレタン下のスポンジが必要なのでその部分を残すため厚さ1cmほどを削いでいく。


先の部分は繋げたままにしておく。


更にこれから2cm削ぎとっていく。


2cm切り取った。


擦れると粉が出てくるので切った部分を
元通りにボンドで貼り付ける。


全体にスプレーして乾くまでしばらく待つ。


乾いて手に付かなくなたら貼り合わせる。


フレームを入れて革を爪に引っ掛けて元通りにする。


レールを取り付けて、車にセットして完了。

【シート背もたれ部の分解】

背もたれの方はウレタン加工ではなく、サイドサポートの修正をする。


革シートを取り外す。


こちらも同じように止まっているので爪を起こして革を剥ぎ取る。


このシートのサイドサポートはフレームでなくワイヤで形作られている。


背もたれ部はウレタンではなく、FRPみたいなもので成形したものが付いている。


サイド部分の針金を順番に曲げて内側に寄せる。


上の画像と比べると内側によったのがよくわかる。


フレームを元に戻して革を元通りにする。


座面部に「カチッ」と音がするまで差し込んで、ハーネス類を戻し裏カバーをつければ終了である。

boven7さんは3cmほどカットしていたが、今回座面は少し少なめにカットしてみた。座ったときの高さは思ったほど変化ない。これはカット方法と寸法の違いによるものだろう。
でもホールド感は格段によくなった。サイドサポートはワイヤーフレームのためしっかりサポートする感じは無いが、それでも今までとは別物のシートに生まれ変わった。


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