【はじめに】
ショック、サスとタイヤは新しくなり、アライメントも測定してやっと本来の走りが出来るようになってきた。
しかし、アライメントの調整の出来ないところでの左右差が気になってしまった。年末にはリアのリフレッシュ(改造)を計画している。
出来ればフロントもと考えて色々と計画してみた。
【フロント周りの考察】
アームの固定部分には結構なガタ(クリアランス)がある。このガタによってもアライメントは結構変化してしまうのは皆さんご存知だと思う。
アッパーアーム(スラストアーム)。
マウスオーバー効果あり。
(マウスを画像に合わせるとガタの分移動します。)
こちらでは約2mm動きます。
(キャンバー方向に1mm、キャスター方向に2mm)
ロアアーム(コントロールアーム)。
マウスオーバー効果あり。
(マウスを画像に合わせるとガタの分移動します。)
ここでは約1mm動きます。
(キャンバー方向に1mm、キャスター方向に0.5mm)
アライメントに左右差がほとんど無い場合は、ここの調整でバランスをとることが可能である。
【フロントアライメントを調整式に改造】
M5ではリアトーも調整可能になっている。その部品を使ってフロントを改造することにした。
転用する部品は変芯ボルトである。
つばの部分が変芯になっている。
少し長さが長いので、ネジを追い込んで15mmほどカットする。
当然だが、車両側の部品は供給されない。
なので、ガイドプレートを製作した。(上4つがフロント用)
両サイドのガイドでボルトのつばを受けて変芯させる構造である。
この機構をどこに付けるべきか、アッパーアーム部は構造的に不可能である。とすればここしか残っていない。
ロアアームの取り付け部。
ここはE34と兼用なので穴が2つ開いている。
右側がE34だ。
下から見たところ。
両サイドから鉄板で挟み込む状態で固定してある。
ボルトを外す。
この穴とボルトの隙間分ずれる。
アームを取り出す。
板自体は2.5mm程しかなくなんとも華奢なつくりである。
まず、ガイドを取り付けるためのした加工をする。そのままガイドを付けても良いのだが、車体側を長穴に加工する手間が掛る。
そのため、大きな穴を明けて加工済みのガイドをはめ込むように考えた。これなら長穴に加工する必要が無い。
このパンチャーで穴を加工する。
パンチャーをセットしてハンドルを押えるだけで大きな穴が簡単に明けられる。
こんな感じで穴が大きくなった。
反対側も同じように加工する。
この穴にガイドプレートの凸部分をはめ込んで固定する。
アームはほぼ水平なので車体に対して水平に取り付ける。
いつもの100V−TIG溶接機の出番。
少し止まればいいので4点ほど溶接した。
シャーシブラックで塗装。
下から見るとこんな感じ。
ほら、付けるだけで長穴になっているでしょ。(^.^)v
ボルトを入れて動きの確認。
バッチリ!スムーズに動く。(^_^)v
仕上げ塗装をする。
ガイドプレートの取り付け終了。
大きな丸の中に長穴があるのが良く分かる。
調整の範囲。
マウスオーバー効果あり。
(マウスを画像に合わせると調整分移動します。)
最初はノーマル位置より1mm左→3mm右。
ボルトの移動状態。
マウスオーバー効果あり。
(マウスを画像に合わせると調整分移動します。)
最初はノーマル位置より1mm右→3mm左。
タイヤ全体での動き。
マウスオーバー効果あり。
(マウスを画像に合わせると調整分移動します。)
タイロッドはそのままなのでタイヤが回転しています。
最初はノーマル位置より1mm左→3mm右。
これでフロントは調整可能にすることが出来た。
ここを動かすとキャンバーとキャスターの両方が動くことになる。
割合は、大体キャンバー2:1キャスターになっている。
調整範囲は、ノーマル位置より外へ1mmで、キャンバー −4分、キャスター −8分
内へ3mmで、キャンバー +10分、キャスター +21分
内から見るとガイドプレートが付いているのが分かる。
外から見てもほとんど分からない。
とりあえずは元のノーマル位置にセットしておいた。
リアが完成したら、再度アライメント調整をしたい。
こんなところを調整式に変えて良かったのか、一抹の不安は残る。 ま〜いざとなれば固定する方法はいくらでもあるからいいっか。(;~o~A)