2014年12月31日 ブレーキブースターのバキューム化


【はじめに】

E32には、ハイドロ式とバキューム式の2種類のブレーキブースターがある。

ハイドロ式はH31システムとも言う。パワステポンプから出るフルードをパワステと兼用で使用し油圧によってブレーキを補助すると言うものである。

ハイドロブースターや高圧ホース、アキュムレーターなどのパーツは高く、漏れの原因にもなる厄介な代物だ。( ̄▽ ̄;

ハイドロ式とバキューム式は好みが分かれるところだが、故障となる原因要素が多いのは頂けない。

私のB11も最近このハイドロ系統が不調気味なのだ。まだこれと言った症状ではないがそろそろ交換時期なのか?と思える。

パーツ自体も高いし、直してもまた同じことの繰り返しになるだけならいっそバキューム式に交換してしまおうと思いたった。



【ブレーキブースターをバキューム式に換装】


国内ではなかなかないので、ebayで調達。


E34 M5用のタンデム式ブースターだ。


ブレーキマスターシリンダーもセットになっている。


なぜタンデム式を選んだかと言うと、ブースターの直径が小さいから。


エンジンルームのパーツは小さい方が何かと便利なのだ。(謎爆)


マスターシリンダーも分解して綺麗に掃除。


全体的には綺麗だったが、所々錆が有ったので綺麗に掃除。


ペーパーで擦って下地作り。


艶有りブラックで塗装。


必要なパーツは事前に調達済み。


とは言っても、プラパーツとシール関係だ。


フルード関係なのでこぼれても良いようにリフトアップしておく。


また、ブレーキのエア抜きの関係でもこの方が作業性がよい。


ハイドロ系統とブレーキ系統を分解する前に事前準備。


ブレーキはマスターシリンダーを外す関係でエア噛みは必然。

そこで、楽ちんになる方法を。


ブレーキパッドを取り外す。


4輪とも外す。


パッドの代わりに木を挟んでローターに傷が入るのを防ぐ。


この時、木はパッドより薄いものを使用する。


4輪とも木を挟んだらブレーキを一杯踏み込む。


するとリザーバータンクのフルードがキャリパーのシリンダーに蓄えられる。


そう、完成後にキャリパーのピストンを戻せばエアを一切噛まずに済むのだ。

たぶん・・・・・・( ̄▽ ̄;


残ったフルードをバキュームオイルブリーダーで吸い取る。


綺麗に抜いておけばこぼれるのを防ぐ事が出来る。


リザーバータンクの取り外し。


パワステホースを外すので、パワステフルードも吸い取る。


出来るだけ綺麗に吸い取っておく。


ブースター側リターンホースの取り外し。


リザーバータンク側も外す。


ブースター側高圧ホースを外す。


レギュレーター側圧力スイッチの配線を外す。


ブースター行高圧ホースの取り外し。


パワステギヤボックス行高圧ホースの取り外し。


ギヤボックス側取り外し。


パワステポンプよりの高圧ホース取り外し。


ポンプ側取り外し。


レギュレーター及びアキュムレーターの取り出し。


これで、ハイドロブースター系統の取り外し完了。


パワステ用の新しい高圧ホースの取り付け。


ポンプ側。


レギュレーターが無くなったので、ポンプとギヤボックスを直接つなぐ。


ギヤボックス側。


リザーバータンクへの戻りラインは使わないので、ホースで塞いでおく。


マスターシリンダーのブレーキラインを外す。


マスターシリンダーの取り外し。


引き続き、ブースターを外す。


室内側からの作業。


ブレーキペダルの付け根の奥のナットを4本緩める。


ペダルとのリンクを外す。


ブースターの取り出し。


ブースターに漏れを発見。


シールが寿命のようだ。


まだ滲んでいる程度だが、そろそろヤバかったかも。( ̄▽ ̄;


ブースターとマスターシリンダーが無くなってスッキリした。

ABSの配管があらわになっている。


次の作業で邪魔になるバッテリー+端子を外しておく。


さて、これは問題だ。


バキューム式のブースターは、直径240mmほどある。


どう考えてもABSの配管が邪魔になる。( ̄ェ ̄;


仕方がないので配管を少しずつ曲げてみる。


これぐらい避ければ大丈夫かな?( ̄▽ ̄;


元と比べれば一目瞭然。


仮に置いてみる。


まだ、横が当たっている様だ。( ̄ェ ̄;


横の配管を大きく動かして固定。


これで全てに隙間が出来た。


ブースターの固定。


新しいマスターシリンダーの組立。


マスターシリンダーの取り付け。


ブレーキラインを曲げ直して接続。


外したバッテリー+端子を元に戻す。


その他の配線も綺麗に仕舞する。


リザーバータンクの取り付け。


もちろんこの時点ではフルードは空っぽ。


ブレーキキャリパーを元に戻す。


挟んでいた板を外す。


ピストン戻しツールで、ピストンを広げていく。


そのままだとまた出てくるのでパッドを元通りに組み込む。


思い通りフルードが戻ってきた。(^ム^)


フロント側も同様に作業する。


ピストン戻し。


目一杯広げておいた。


4輪すべて終わるとここまでフルードが戻ってきた。


同時に空気もきれいに抜けた様子。(^o^)v


パッドを戻してブレーキが利くまでペダルを踏む。


足りない分のフルードを追加しておく。


蓋をしてブレーキの完成。


リフト上で作動確認したが、エア噛みもなくバッチリのようだ。


従ってキャリパー側でのエア抜きは不要。


パワステフルードも充填する。


の前にタンク内を綺麗に掃除しておく。


フルードを入れる。


アキュムレーターが無いので一度全体に行き渡ったら減らない。

エンジンを掛け、ハンドルを数回左右に一杯回してエアを抜く。


本来のタンクとは違うので量が分からない。( ̄▽ ̄;
ま〜入ってればいいからこんなもんだろう。(爆)


本来のタンクに換えても良いのだが、プラスチック製だしな〜( ̄ェ ̄;


さて、まだ一仕事残っている。( ̄▽ ̄;


吸入フィルターの取り外し。


エアフロの取り外し。


スロットルも取り外す。


これで準備は出来た。


そう、バキュームの取り出し口の加工。

ハイドロ仕様には取り出し口は存在しない。

なのでインマニ自体を交換するか、加工するか二つに一つだ。


位置を決めて、掃除機で切り粉を吸いながらドリルで穴を明ける。


タップで3/8のテーパネジを切る。


切り粉が残ってないか確認する。


取り回しと掃除が楽な位置にした。


ノズルの取り付け。


逆止弁を間に入れてホースでブースターと接続。


取り回しは最短ルートで。(^ム^)


スロットル関係を元に戻す。


タワーバーを付け、フューエルラインを整理して完成だ。


あとは不要になった、レギュレーターのブラケットをなんとかしたいところだ。

オイルキャッチタンクのブラケットに転用しようかな。( ̄▽ ̄;


事前準備もあって何とか二日間で仕上げることが出来た。

やはりブレーキタッチはバキューム式の方がシックリくる。 オイル漏れの心配も無くなって一石二鳥だ。(^o^)b


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