【はじめに】
このB11は年式的にエリプソイドヘッドライト(プロジェクター)になっている。
暗いと悪評高いこのライトだが、髭ライトに交換しHID化しているお蔭でなんとか明るくなって不満は特に無かった。
ハイ側もプロジェクター化して見た目も性能も満足していたが、そろそろ飽きてきた。(笑)
お仲間でもリフレクターのライトに交換してる人もいて結構明るくて見やすくなるようで前から興味はあった。
この前の事故でライトの交換を余儀なくされたことを切っ掛けに「脱エリプソイド計画」を始動することにしたのだ。
【リフレクターヘッドライトの取り付け準備】
あの事故以来、純正のライトに戻している。
外側がエリプソイドでロービーム。
ちなみに純正は髭ライトではない。
内側がリフレクター式でハイビーム。
リフレクター式にするためにネックになるのがライト取り付けの脚。
レンズと脚が一体になっていて交換も一式だ。
特にロービーム側は特殊な構造になっている。
この脚の穴の位置を合わせる必要がある。
ハイビーム側も一体構造。
こちらも脚の位置が重要。
一般的に丸目4灯式のライトは脚部と分離できる形状になっている。
汎用の丸目4灯ライトにするために必要不可欠な台座部分を作る必要がある。
そこで元となるE30前期のシールドビームヘッドライト一式を入手した。
E30に限らず、E24などでも新品が入手可能だがてっとり早く中古をゲットした。
そのまま使う訳ではないので分解する。
使うのはこの部分とライト押さえリング。
この台座を元にこんな治具を製作。
丸い柱の位置が車側の脚の穴位置。
ローとハイの位置が微妙に違うのでそれぞれ合わせている。
まず、台座をセットする。
位置決め出来ているのでピッタリと収まる。
脚部のブラケットを作って現合で位置合わせする。
台座を動かないように固定する。
脚のブラケットもネジで固定する。
この状態で溶接していく。
台座が薄いので慎重に溶接。
このまま溶接が冷めるのを待つ。
溶けないように小さめに溶接した。
冷めたので固定を外す。
ハイ側も同じように製作して出来上がった。
ペーパーで足付けして脱脂する。
プラフサで下地処理。
艶消しブラックで仕上げ塗装。
台座の完成。
我ながら完ぺきな仕上がりだ。( ̄▽ ̄;
【リフレクターヘッドライトの選定】
とりあえず買っておいた小糸の汎用丸目4灯。
外側用はH4タイプ。
内側用はH1タイプ。
値段も手ごろで良いと思っていた。
でも、BMWにはやはりHellaかな、と。
ネットで色々調べてみた。
そしてネットで見つけたHellaのロービーム。
H4のバルブを使うタイプ。
中古だがそこそこ綺麗な状態。
通称、出目金と呼ばれる普通のタイプよりレンズが出っ張っている。
で、このロービームと同じタイプのハイビームを探したがなかなか見つからなかった。
そこでライトと言えばこの方、京都の匠に相談してみた結果、なんと同じタイプの物をお持ちだったので譲って頂くことになったのである。
送られてきたハイビーム。
これもH4を使うタイプ。
でもハイなのでハイ側のみを使用するらしい。
ハイ側のみを使うのでバルブの角度が右側通行仕様になっている。
同じく出目金タイプ。
ロービームは結構ゴミや汚れがある。
レンズ内側も曇っている。
京都の匠に御伝授頂いた方法で掃除してみた。(笑)
水で満たしたところに中性洗剤を数滴垂らす。
アンドロ棒にて優しく擦って汚れや曇りを落としていく。
綺麗になったらタップリの流水で濯ぎ洗いをする。
ある程度水分を切ったら不織布で残った水分を綺麗に拭きあげる。
あとは乾燥するまで陰干しして終了。
めっちゃ綺麗になっている。
ハイビームは匠の手によって掃除済みである。
【ライト固定リングの加工】
そして、出目金ならではの問題を解決する。
ライト固定リングを装着した状態。
レンズがかなり飛び出ている。
このまま装着すると少し不細工かも。( ̄〜 ̄;
純正を確認してみる。
ハイビーム、段差3mmと言ったところ。
ロービーム、こちらは少し出ていて10mm位。
位置的にはハイビーム位が良いように思う。
リングの加工に取り掛かる。
右が固定リングで、左が純正のライトリング(これは装飾用?)
こんな感じで2段重ねにする。
そのままだと高すぎるのでカットする。
3本の脚を残して全周カット。
脚を少し曲げて固定リング側にハマるようにする。
リングどうしを固定するための穴をあける。
固定する前にくすんだリングを磨いておく。
右、摩く前。
左、摩き後。
リベットで固定する。
リベット用の工具でリベットを加締めると残った部分が邪魔になる。
そこで、リベットを分解して叩いて加締める。
加締めポンチを作ってハンマーで叩く。
これだとレンズにも干渉しない。
ライト固定リングの完成。
思惑通りの位置になった。
【変換ハーネスの加工】
純正のライトとはハーネスの接続形式が全く違っている。
H1からH4のバルブになり、国産と同じ方式にする必要がある。
何時でも戻せるように変換ハーネスを作ることにした。
純正の防水コネクタのオス側は生産終了なので入手出来ない。
そこで、少し高いがオスコネクタの付いているこれを購入した。
パワーウインドウ用のリミットスイッチ。
このコネクタのケースのみを使う。
ストッパーを外すと簡単に抜き取れる。
一緒に購入した配線付き防水端子をセットする。
反対側にH4用の端子を加締めてケースに差し込めば変換ハーネスの完成。
【H4バルブの準備】
使っていたHIDはH1だったのでこのライトには使えない。
そこで、とりあえずハロゲンのH4バルブを使うことにする。
一応明るいやつで白じゃない普通の色にした。
後々、HIDかLEDにするつもりだ。
今まではH1だったのでなんか新鮮だ。(笑)
同じハロゲンでもH1より格段に明るいんだよね。( ̄▽ ̄;
ハイビームもH4を使うのだが、点けるのはハイ側のみだ。
ライトにセットする。
防水キャップをかぶせて準備完了。
右:ロービームのカバーは小糸の物を転用。
左:ハイビームはHellaのもとのやつを使用。
【ライトの取替え】
ライトの交換を行う。
ライトグリルの取り外し。
ハイビームの取り外し。
ロービームの取り外し。
右側も同じく。
ライト固定ブッシュは新品と交換。
製作したロー側ライトベースの取り付け。
ハイ側ライトベースの取り付け。
右側も同様に取り付ける。
ロービームの取り付け。
固定リングをネジで締め付ける。
ハイビームの取り付け。
しっかりと寸法を合わせたので位置はバッチリ合っている。
右側のライトも同様に取り付ける。
変換ハーネスを使って配線をする。
同じく右側。
テスト点灯と光軸調整。
ロービームの光軸調整。
なんかカットラインがおかしいような気が。( ̄ェ ̄;
ハイビーム点灯。
外側のハイローと内側のハイが点灯する。
ハイビームの光軸調整。
右側が一つ点いていない?( ̄ェ ̄;
純正のライトでは無かったネジ止め部の出っ張り。
グリルと干渉するところが一か所。
邪魔な部分をカットする。
さらに出っ張りに干渉する部分をカットする。
他には干渉は無く取り付けることが出来た。
エリプソイドからリフレクターヘッドライトへの交換完了。
やっぱりHellaにして正解だったと思う。
違和感なくフィットしている。
オフ会に向かう高速で撮影。
ロービーム。
前はプロジェクター式とは言えHIDだったのでそれと比べると暗いのは仕方がない。
でも、ハロゲンでここまで明るくなるのはリフレクター式ならでは。
ハイビーム。
かなり先までしっかり照らしている。
国産でもプロジェクター式が一般的になりつつある中、今さらではあるが満足な出来栄えだ。(笑)( ̄▽ ̄;
これだとライトの入れ替えも簡単に出来るので、シビエ、ボッシュ、マーシャル、小糸と色々試すことも可能だ。
H4のHIDは配線が大袈裟になるので、ここ最近安くなってそこそこの明るさになってきたLEDを採用するのもいいかもしれない。( ̄*ー ̄)
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