【はじめに】
前回に引き続き、E34 M5用の等長エキゾーストマニホールドの補修である。
前回はエンジン前側3気筒分だったが今回は前後両方と触媒部分が一緒に送られてきた。
補修内容は、エキマニの不要なノズルの撤去と、触媒にフレキの追加である。ここではエキマニの補修をお届けする。
【不要なノズルの撤去】
前回送ったエキマニと残りのエキマニ。
比べると如何に前回のが綺麗になったかが分かる。(笑)
不要なノズルその1の撤去。
エキマニポート内のノズル。
二次空気導入装置のノズルで、低温始動時のみCO、HC、NOx低減のため働く装置である。
こんなものが排気ポートの真ん中にあるわけだから排気効率が良い訳がない。折角のタコ足なのに。。。(- -;
ポートの中で溶接してあるので工具が入らない。
そこでTIG溶接機の電流を上げて溶断することにした。
パイプが溶けた様子。
全てのポートについて同じ作業をする。
溶かした後を溶接で綺麗に均していく。
他も同様に溶接する。
排気の流れを少しでも良くするため溶接面を仕上げる。
綺麗になった。
全てのポートも同じ様にする。
不要なノズルその2の撤去。
エキマニ外側の曲がり部にある温度測定用ノズル。
グラインダーで切り落とす。
ノズルの割りに穴は小さい。
残った部分を削り取る。
溶接で穴を塞ぐ。
最初に取ったノズルの反対側も不要なので溶接で塞いでおいた。
真ん中がノズルの入口で左右は取り付け用のネジ穴。
余分な溶接を削って綺麗に仕上げる。
出来上がり。
サービスでブランドネームを刻印しておいた。(^o^)b
曲がり部分の溶接は割れが発生しやすい。後のPT検査で割れが見つかったので再度溶接補修を行った。
やはりエンジンの前後で温度差があり、後ろ側が高温になるためか割れやすかった。
【仕上げ】
未洗浄のエキマニも前回と同じように酸洗処理をした。
ステンレスの酸洗用の薬剤の中に浸けて小一時間放置。
今回は落ちが悪いので、追加で塗るタイプでも処理をした。
(これも温度差が原因だろうか?)
薬剤を水で綺麗洗い流して乾燥。
完成。
不要なノズルが無くなってスッキリとした。
ポート側もスッキリ。
今回の補修でエキマニ一式が綺麗に生まれ変わった。
残るは、触媒へのフレキの取り付けだ。
続く。。。。