【はじめに】
またまた依頼品である。浜名湖オフの前夜祭で、東京のBMWなお仲間の方からご相談を受けていた。
「2ピースローターのディスクを購入したが歪があって使えないのでどうにかしたい。」とのことだった。
うち(秘密基地)の旋盤で出来ますよ。とお引き受けすることになった。
【ローターの研磨】
2ピースブレーキローターで外径340mmのディスク部分が送られてきた。
ただ、ディスク部分だけなので、研磨するにあたり冶具を製作する必要があった。
送られてきたローターである。
ちなみに、後からもう2枚送られてきた。(爆)
まずは、冶具つくりから始める。
鉄板をガスを使って円形に切り出す。
ボール盤で中央に穴を明ける。
先にφ25程度で下穴を明ける。
仕上げサイズの穴を加工する。
旋盤で掴むための軸を加工する。
先ほどの丸い板に軸をはめ込む。
硬めにしてプレスで圧入した。
念のため抜け止め溶接をする。
ネジ穴M6の下穴を明ける。
タッパーでM6のタップを立てる。
これで冶具の完成。
冶具を旋盤にセットし、仕上げ削りをする。
ローターをセットする。
ハットの取り付け部に固定する。
実際の使用時にもここが基準となるのでここで芯出しをする。
まずは、0.1mmほど削って様子を見る。
かなりの歪があって、削れたところと削れないところがある。
ローターをひっくり返して裏側も削る。
こちらも0,1mmから。
あとちょっとだ。
さらに0.05mm削る。
綺麗に仕上がった。
追加のローターも削り終わって4枚ともできあがった。 中には0.4mmほど削ったものもあった。
いずれもスリットタイプである。
外形340mm、厚さ32mmのローターだ。
一応ブランドネームを入れておいた。(^.^)v
【おまけ】
もう一つの依頼品。ブレーキキャリパーのスペーサーである。上記のローターを付けるとキャリパーとローター外径が当たることになる。
そこで、このスペーサーを使ってキャリパーの位置をずらすのである。
ジュラルミン製の厚さ4mmの板から切り出し。
この形状は、ご依頼人の図面により製作。
黒アルマイト処理をして完成。
当然ブランドロゴも。(笑)
お約束事ですが、仲間内での依頼なので加工していますが、一般にはお受けできませんのでご了承下さい。(;^.^A)