2010年12月12日 ブレーキローターの研磨


【はじめに】

またまた依頼品である。浜名湖オフの前夜祭で、東京のBMWなお仲間の方からご相談を受けていた。

「2ピースローターのディスクを購入したが歪があって使えないのでどうにかしたい。」とのことだった。

うち(秘密基地)の旋盤で出来ますよ。とお引き受けすることになった。

 

【ローターの研磨】

2ピースブレーキローターで外径340mmのディスク部分が送られてきた。

ただ、ディスク部分だけなので、研磨するにあたり冶具を製作する必要があった。


送られてきたローターである。


ちなみに、後からもう2枚送られてきた。(爆)


まずは、冶具つくりから始める。


鉄板をガスを使って円形に切り出す。


ボール盤で中央に穴を明ける。


先にφ25程度で下穴を明ける。


仕上げサイズの穴を加工する。


旋盤で掴むための軸を加工する。


先ほどの丸い板に軸をはめ込む。


硬めにしてプレスで圧入した。


念のため抜け止め溶接をする。


旋盤で荒加工をする。


割り出し盤で穴位置をケガく。


ネジ穴M6の下穴を明ける。


タッパーでM6のタップを立てる。


これで冶具の完成。


冶具を旋盤にセットし、仕上げ削りをする。


ローターをセットする。


ハットの取り付け部に固定する。


実際の使用時にもここが基準となるのでここで芯出しをする。


振れが無いことを確認したら削っていく。


まずは、0.1mmほど削って様子を見る。


かなりの歪があって、削れたところと削れないところがある。


それからもう0.1mm削る。


今度は全て、綺麗に削れた。


ローターをひっくり返して裏側も削る。


こちらも0,1mmから。


あとちょっとだ。


さらに0.05mm削る。


綺麗に仕上がった。

追加のローターも削り終わって4枚ともできあがった。 中には0.4mmほど削ったものもあった。


いずれもスリットタイプである。


外形340mm、厚さ32mmのローターだ。


一応ブランドネームを入れておいた。(^.^)v

【おまけ】

もう一つの依頼品。ブレーキキャリパーのスペーサーである。上記のローターを付けるとキャリパーとローター外径が当たることになる。

そこで、このスペーサーを使ってキャリパーの位置をずらすのである。


ジュラルミン製の厚さ4mmの板から切り出し。


この形状は、ご依頼人の図面により製作。


黒アルマイト処理をして完成。


当然ブランドロゴも。(笑)

お約束事ですが、仲間内での依頼なので加工していますが、一般にはお受けできませんのでご了承下さい。(;^.^A)


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