2011年2月6日 ローターの研磨、三度


【はじめに】

前回のローターは何とかうまくいったようで安心したのも束の間、入れ替わりでまた送られてきた。(爆)

前と同じで「ローターとベルの固定部分の径が違うので加工が必要。」とのことだ。

今まで使っていたローターも調べて欲しいと一緒に送られてきた。

実は入れ替わりの装着ローターが無いので、ローターの空き待ちだった。

 

【ローターの振れ確認】

新たに送られてきたローターは今まで使っていた、ブレンボ製φ332でオリジナルのものである。


これを以前に研磨したφ340に取り替えることになっている。


そのため、ベルの部分の加工が必要になっている。

ローターとベルの分解前に旋盤で振れを確認する。

   
0点にセット。                               回転してみると約0.19mmの振れ。

 


このローターは予備として保管するらしいので少しだけ研磨しておく。


このローターとベルはフローティング式の為、ガタを持たせてある。

約0.2mmのガタがある。

このガタは、使用時は板バネによって吸収させている。


このガタが研磨に悪影響があるのでネジにワッシャーを入れて固定して研磨。

もう一枚も同じように測定し、研磨する。 尚、振れの許容差は0.02mm以内ならOKだ。

   
0点にセット。                               回転してみると約0.06mmの振れ。

 


加工が済んだら、ローターとベルの分離。

【ローターの加工】

φ340のローターを前回と同じようにベル側の径194mmに合わせて、ローター側を194mmに加工する。


旋盤にセットして内径を削る。


ベルの径に合わせて慎重に削っていく。


加工が済んだら、ローターとベルのセッティング。


トルクレンチで均等に締め付け。


以前はベル無しで研磨しているので、念のためセット状態で振れを確認。

   
0点にセット。                               回転してみると約0.06mmの振れ。

 

   
0点にセット。                               回転してみると約0.11mmの振れ。

やはり少しだけ振れがある。これくらいなら研磨しても問題ないので仕上げ研磨することにした。


出来上がったローター。


厚さもほぼ同じくらいで仕上がった。


スリットも綺麗に残っている。


外したφ332ローターも研磨済みなのでいつでも使用可能だ。

【バイク用ローターの研磨】

最近お知り合いになれたE39にお乗りのタイベル親父さん。DDさんのサイトではかなり有名なお方だ。

実はRZにも乗っておられて、そのブレーキをオークションで入手されたが、粗悪品を掴まされたようで困っておいでだった。

バイクのローターは始めてだが、少しでもお手伝いできるならと、お引き受けすることにした。


届いたローター。


薄くてとても軽い。

これが車に使えたらバネ下荷重が・・・・(爆)


かなりの歪がある。


ちょっと当てるだけで歪んでしまう。


まずは、この歪をプレスで修正する。


粗方修正できたら旋盤で研磨加工をする。


薄いので研磨によりビビリが発生して削りにくい。


ローターを手で押えながら加工する。


何とか約0.1mmの研磨で綺麗になった。


何とか1枚は仕上げることが出来た。


ただ、後一枚は歪が激しいので、もう一度歪取りをする必要がある。(~o~;

ようやくこれで、ローター3部作の完結です。(爆)  一般にはお受けできませんのでご了承下さい。(;^.^A)


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