【はじめに】
一部のモデルに装備されている油圧式ブレーキブースター。 他に真空式ブレーキブースターもある。これには好みが分かれるところである。
真空式の場合殆ど不具合が出ることはないが、油圧式はシールの劣化によるオイル漏れが高い確率で発生する。(~.~;
このブースターの漏れの原因である部分のリペア用の単品部品はない。
シールは市販品でも購入可能。しかし、プラスチックのカラーはない。それで、製作できないかとのご依頼を頂いた。
【シールカラーの試作】
まず、製作上の問題を見るためプラスチックで試作品を作ってみる。
送ってもらったものを参考に作図。
実際に作ってみた。
右が今回の試作品。
真ん中はオリジナル部品。
左は他で試作されたもの。
オリジナルはかなり薄い部分があり加工が困難である。
試作品は不要な部分をカットして作った。(^o^)b
ブースター側。
ブレーキマスター側。
シールとバネをこの様にセットする。
マスター(左)とブースター(右)の芯合わせも兼ねている。
マスター側にピッタリとはまる。
ブースター側にもシックリと入った。
先の部分にシールをセットして使用する。
このシールは日本製で入手しやすい。
でも、軸のサイズは9.5mmだがシールは9mmなので無理やりはめている。
キツイ分シール性はいいだろう。反面軸が磨耗するかも知れない。
【シールカラーの量産型製作】
試作品で大体分かったので、ご希望のように金属で製作する。
ジュラルミンのA2017を使うことにした。
アルミと違って強度があり加工がしやすい。
まずマスター側を加工する。
ひっくり返して反対側の加工。
固定用の穴あけ。
内部で固着したときの為の抜き取り用。
タップ加工。
量産型として完成した。
特に動く部分ではないので耐久性は問題ない。 問題はシールだが悪くなれば変えればいいだけのことだ。(笑)