2011年8月21日 ブレーキブースターのシールカラー製作


【はじめに】

一部のモデルに装備されている油圧式ブレーキブースター。 他に真空式ブレーキブースターもある。これには好みが分かれるところである。

真空式の場合殆ど不具合が出ることはないが、油圧式はシールの劣化によるオイル漏れが高い確率で発生する。(~.~;

このブースターの漏れの原因である部分のリペア用の単品部品はない。

シールは市販品でも購入可能。しかし、プラスチックのカラーはない。それで、製作できないかとのご依頼を頂いた。

 

【シールカラーの試作】

まず、製作上の問題を見るためプラスチックで試作品を作ってみる。


送ってもらったものを参考に作図。


実際に作ってみた。


右が今回の試作品。


真ん中はオリジナル部品。

左は他で試作されたもの。


オリジナルはかなり薄い部分があり加工が困難である。


試作品は不要な部分をカットして作った。(^o^)b


ブースター側。


ブレーキマスター側。


シールとバネをこの様にセットする。


マスター(左)とブースター(右)の芯合わせも兼ねている。


マスター側にピッタリとはまる。


ブースター側にもシックリと入った。


先の部分にシールをセットして使用する。


このシールは日本製で入手しやすい。

でも、軸のサイズは9.5mmだがシールは9mmなので無理やりはめている。

キツイ分シール性はいいだろう。反面軸が磨耗するかも知れない。

【シールカラーの量産型製作】

試作品で大体分かったので、ご希望のように金属で製作する。


ジュラルミンのA2017を使うことにした。


アルミと違って強度があり加工がしやすい。


まずマスター側を加工する。


ひっくり返して反対側の加工。


固定用の穴あけ。


内部で固着したときの為の抜き取り用。


タップ加工。


量産型として完成した。

特に動く部分ではないので耐久性は問題ない。 問題はシールだが悪くなれば変えればいいだけのことだ。(笑)


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