2012年4月30日 純正リモコンのキー交換


【はじめに】

今回は純正リモコンのキーの部分が交換できないかとのご相談を頂いた。

実は以前に、社外セキュリティーのリモコンを純正のリモコンキーに移植できないかと考えて加工したことがあった。

なので、「可能です。」とお伝えすると「是非とも。」と今回のご依頼になった。


【リモコンキー及びスペアキーの分解】


送っていただいたリモコンキーとスペアキー。


リモコンキーは他車のもので使用できない。

スペアキーは、御依頼主の車のもの。



リモコンに関しては、自車に登録すれば問題なく使える。


まずは、スペアキーの方から切開してみる。


移植にはこの握りの部分が重要なのだ。


握り部分はゴム製なので簡単にカットできる。


キーの3枚おろしの出来上がり。(笑)


この形状だと問題なく移植可能である。


リモコンキーの分解をする。


裏のキャップを取り外す。


差し込んであるだけなので、ドライバー等でコジれば外れる。


固定ネジ2箇所外す。


蓋を外す。


と、ここまでは電池交換の手順だ。


リモコン基盤を取り出す。


ドライバーで端をコジると簡単に出てくる。


これで、リモコンキーの分解終了。

【リモコンキーケースの加工】


ケース製作時の金型の跡。


この筋に沿って加工する。


カッターを使って少しづつ切り込んでいく。


カッターの先を使って慎重に作業する。


無理をすると、手を切ることになるので注意。


内側も同じく切り込みを入れていく。


こちら側は穴があるので簡単にカットできる。


反対側は深いのでカッターを叩きいれる。


以前にやって、キーがどこまで入っているか分かっている。


なので作業も早い。


全体に切り込みが入ったら、両手で折るように力を入れる。


すると、パカッと割れる。(^o^)v


切込みが少ないと余計なところが割れる可能性がある。


リモコンキーも3枚おろし〜。


これで、移植の準備は出来た。

【キーの加工】


スペアキーをリモコンキーの形状に加工する。


バイスプライヤーでしっかり固定する。


形をケガキ写す。


固定している間に穴を明ける。


このケガキに沿って加工する。


まず、大まかにカットする。


ここからはヤスリで仕上げていく。


2枚を重ねて同じくらいまで削っていく。


形が整ったら細かな部分(R部など)を仕上げていく。


これで、キーはOK。


ケースに合わせてみる。


バッチリだ。(^o^)b


組み立てると、ほら元通り。(笑)


ケースをパネルボンドで貼り合せる。


このプラスチックは熱硬化性樹脂の為、プラリペアは使えない。



このパネルボンドはボディーにも使える物なので強度は十分。


2液タイプなのでそれぞれ同じ分取り出す。


量ではなく押し出し寸法で計る。


普通はミキシングノズルを使うのだが、少量なので直に出した。


しっかりと混ぜ合わせる。


キーとケースにタップリと塗りつける。


貼り合わせる。


ボンドがはみ出るのを確認する。


内側も確認。


足りなければもう一度ボンドを付け直す。


しっかりと押える為、クリップで固定しておく。


完全硬化まで24時間放置する。


24時間後。


完全に固まっている。


はみ出た部分を綺麗に整えていく。


周りの部分とツライチになるまで削り取る。


表は見えるところなので入念に仕上げる。


内側も基盤が入るので仕上げる。





使っているのは彫刻刀だ。

細かな作業にはもってこいだ。(^o^)b


赤外線LEDの穴も綺麗にする。


仕上げ終了。


ボンド自体が黒に近いのであまり違和感は無い。


これにて成形終了。


リモコン部を元に戻す。


電池を入れる。


蓋を付ける。


ネジ止めする。


最後にキャップを付ける。


これで完成だ。

リモコンキーは結構高い。スペアキーだとリモコンが使えないので不便だ。

スペアキーが有れば、リモコンキーをオークション等で入手し、この方法でもう一つリモコンキーが出来る。(^o^)b


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