【はじめに】
巷では大晦日らしい。(爆) 実はこのお正月休みの連休を待っていたのである。
と言うのも、以前からリア足回りのリフレッシュを計画していたのだが、大掛かりなメンテになるので普通の連休では時間的に厳しいためだ。
メンテの内容は、右トレーリングアームの交換、ハブベアリングの交換、ブッシュ類の交換、トーを調整式に改造である。
【トレーリングアームの取外し】
リフトアップして、タイヤを外す。 まずはトレーリングアームから分解する。
この状態からの作業を詳しく書きます。
トレーリングアームを外すのでブレーキラインを切る。
下にウエスを敷いて、素早く切り離して栓をする。
エアーの進入を防ぐのに有効だ。
後のエアー抜きが楽になる。(^o^)b
ブレーキキャリパーを取り外す。
キャリパーブラケットも外す。
この裏側にABSセンサーがあって、このブラケットを外さないと取れない。
ABSセンサーを外す。
ブレーキローターを外す。
ABSセンサーとパットセンサーの線をクリップごと外す。
クリップごと外すのは、プラスチックがもろくなっているので破損を防ぐためである。
サイドブレーキを分解する。
ブレーキシュー固定ピンを外す。
ドライバーでブレーキシューを浮かして調整ネジを外す。
スプリングがフリーになるので外す。
このとき、調整ネジにマーキングしておくと元の状態に戻せる。
反対側のスプリングを外す。
スプレッダーロックを外す。
少しややこしいので、形(付き方)をしっかりと覚えておく。
ケーブルをアームから引き抜く。
マフラーを取り外す。
最初に外しておいても良い。
実は外すの忘れてただけ。(~o~;
スタビライザーリンクを外す。
ストラット(補強バー)を外す。
ステアリングアームを外す。
スタビライザーを外す。
アームの下側のブレーキジョイントを外す。
こちらも素早く栓をする。
ここは以前にスタビを交換したときに、応急手当のままだ。
なのでこの機会にちゃんと直す予定だ。
アウトプットシャフトのハブ側を外す。
サイドブレーキをばらす前にやればよかった。(~o~;
デフ側も外す。
アウトプットシャフトを取り出す。
ショックの取り付けネジを外しておく。
ただし、ショックは挿したままにしておく。
トレーリングアームの取り付けネジを外す。
ショックの差込みを抜いてアームを下ろす。
トレーリングアームが外れた。
左側も同じ要領で作業する。
両方のアームが外れた状態。
【デフの取外し】
プロペラシャフトとデフのジョイントを切り離す。
デフのフロント側マウント部1箇所を外す。
デフのリア側マウント部の2箇所(左右)を外す。
スピードセンサーのコネクターを外す。
先日改良したリフトで降ろす。
前側がキャリアに掛っているので、斜めにしてゆっくりと降ろす。
後はリフトを下げるだけ。
リフトの上部面積が広いので不安なく作業できる。
【アクスルキャリアの取外し】
アクスルキャリアだけになった。
このキャリアは3箇所で固定してある。
キャリアをリフトで支えておく。
キャリアのマウント部(茶筒部)を外す。
マウントサポートを外す。
キャリアのリア側のマウント部を外す。
マウント部がコジ無いようにゆっくりとリフトを降ろす。
ABSなどの線が引っ掛かっていないか注意する。
これで全てのパーツが降りた。
何も無くなったリア周り。
【キャリアのブッシュ抜き取り】
キャリアに付いているブッシュ(茶筒やビアー缶とも言う。)用の冶具。
製作してからやっと活躍の日がきた。(^o^)b
キャリアにセットする。
ポンプのハンドルを押して抜いていく。
特に問題なく、すんなりと抜けた。
抜き取ったブッシュ。
以前にも一度換えたことがあるが、すでにひびが入っていた。
ブッシュの新旧比較。
下が新品である。
次はデフマウントのフロント側のブッシュを抜き取る。
この部分は、特に専用の冶具は作っていない。
サイズ的に他のブッシュ用が転用出来るからである。
ここも、すんなりと抜けた。
抜き取ったブッシュ。
下側になる部分が完全に切れている。
新旧の比較。
右が新品だ。
これは表側。
こちらは裏側(デフ側)。
こちらは形状に少し違いがあった。
抜いた方には丸く凸になっている部分がある。
これがデフのサポートにはまり込むようになっていた。
このタイプのブッシュはすでに無くなっており、右のタイプになっているようだ。
デフ側には凹があるわけで、どう考えても当たりが悪そうだ。そこで抜いた方の凸部分を切り取って、カラー代わりにデフ側にはめて固定することにした。
デフマウントのリア側のブッシュ。
抜き取ったブッシュ。
特に劣化している様子は無い。
細かなひびは見られた。
ブッシュの新旧比較。
下が新品。
【リアトー調整式に、キャリアの改造】
トレーリングアームの内側固定部。
3mmほどの板でなんとも華奢な作りだ。
この穴を長穴にして調整できるようにする。
以前にフロントを調整式に改造した方法と同じ。
穴を大きなサイズに明け直す。
右側にはデフが収まるため邪魔物があって工具をセット出来ない。
そこで先に明けた穴を利用して同じ方向から加工した。
穴の加工後。
右側には不要なステーがあって工具がセットできない。
昔付いていた光軸調整装置の一部である。
特に必要が無いので切り取ることにした。
これで工具がセットできる。
裏側にも不要なステーがあった。
ついでに切り落としておいた。
以前に造っておいたガイドプレート。
今回は下側のものを使う。
明け直した穴にガイドプレートをはめ込んで固定する。
TIG溶接機で溶接していく。
M5にはこの様な調整機構が最初から付いている。
この部分の構造を知る為に、M5にお乗りのchachaさんにはお手数をお掛けしました。
その節は、有難うございました。m(_ _)m
おかげで改造することが出来ました。
塗装をして完成。
調整範囲は、トーイン±0度19分。
長穴位置を2mm上に移動して、キャンバーを0度20分起こしてある。
トレーリングアームをセットして確認。
このままの状態で年越しすることになった。(~o~;
我がB11よ、今年も1年間ありがとう。
明日は取り外した部分の整備の予定だ。 新年元日に続く。。。。