2012年4月30日 MT化 その8(ゲトラグミッションOH:組立編2)


【はじめに】

組み立て準備が出来たので本格的に組み立て作業に取り掛かる。これからが重要なので気を抜かずに一気に組み立てる。

順序と各部品の位置を確認しながら、要所要所でオイルを塗布し慎重に組んでいく。



【ミッション内部の組み立て】2012年4月8日作業。


リアケースの組立から始める。


リアケースにはシフト関係の部品が多い。


バックギヤ用ロックシャフトの組み立て。


穴内面にオイルを塗布。


ロックシャフトにもオイル塗布。


ケースに挿入。


シールカバーとロックリング。


適当なサイズのソケットを使って打ち込み。


先に中のバックアップリングを付けるとスプリングが効いて入れ難くなる。


ロックリングの溝より内側入れる。


ロックリングをセットする。


バックアップリングの取り付け。


先ほどのロックシャフトを押し込みながらセットする。



このときロックシャフトの向きに注意する。

斜めにカットしてある方をベアリング側へ向ける。


固定ネジにネジロックを塗布する。


均等に締めていく。


5速側戻りスプリングの取り付け。


プラグに液体ガスケットを塗布。


規定トルク60Nmでしっかりと締めこむ。


スプリングがスムーズに動くのを確認する。


セレクターアーム部を組み付ける。


専用の冶具を使って組み立て。


可動部分にオイルを塗布。


ケースにセットする。


セレクターアームを画像の位置へ回してレバーに引っ掛ける。


ベアリングサポート固定ネジにネジロックを塗布。


ベアリングサポートを固定する。


固定出来たら、冶具を外す。


同様にシフトロッドのホルダーリングも固定する。


これで、リアケースの組み立ては終わり。

【フロント側メインギヤの組み立て】


アウトプットシャフトにメインギヤとシンクロを組み付けていく。


シャフトにオイルを塗布。


1速ギヤのニードルベアリングをセットする。


ベアリングにもたっぷりとオイルを塗る。


1速メインギヤホイールの取り付け。


シンクロ部分にオイルを塗布。


シンクロガイドスリーブの組み立てをする。


スプリング、ボール、プレートを取り付ける。


ディスクの切り欠き部分に画像のようにセットする。


少しコツがいるが慣れれば簡単に組める。


3箇所セットする。


シンクロリングの位置関係。


左から、4速、3速、2速、1速、リバース、5速。


リバースと5速はサイズが小さい。


ギヤ先端部分に違いがあるので、間違わないようにする。


4速、3速、2速は同じもので先端は広い。(品番も同じ)

1速だけ先端が狭く形が違う。


リバースと5速は、リバース側が先端が狭く形が違う。


1速、2速用シンクロガイドスリーブの取り付け。


このときスリーブ横の溝がインプット側に来るようにする。


サークリップを当ててみてガタが無いか確認する。


ガタがあれば厚さの違うサークリップに交換する。


サークリップの取り付け。


2速ギヤのニードルベアリングをセット。


2速メインギヤホイールの取り付け。


回り止めボールのセット。


ワッシャーのセット。


切り欠きとボールを合わせる。


3速ギヤのニードルベアリングインナーレースを加熱する。


ホットブロワーで大体60℃にする。

この状態でシャフトより大きくなっている。


素早く挿入する。


冷めてからニードルベアリングをセットする。


3速メインギヤホイールの取り付け。


3速、4速用シンクロガイドスリーブの取り付け。


このときスリーブの溝がインプット側に来るようにする。


サポートディスクの厚さを計っておく。


3.8mm。


サポートディスクをセットする。


サークリップで固定する。


サークリップとサポートディスクの間のスキマを測定する。


規定値は、0〜0.09mmとなっている。



測定結果は、0.2mmと少し多い。


別のサイズのサポートディスクと交換する。


規定値以内にするには、3.93mm。


もう一度測定する。


測定値0.07mmと規定値内になった。


インプットシャフトインナーベアリングのセット。


インプットシャフト(4速メインギヤ)の取り付け。


フロント側の組み立て完了。

【インターミディエイトケース及びリア側ギヤの組み込み】


リア側はケースにセットしてから行う。


ケースをバイス台に固定する。


レイシャフトを挿入する。


アウトプットシャフトの挿入。


このときレイシャフトを少し引き出してギヤ同士を合わせる。


ギヤが噛みあったら規定位置まで挿入する。


仮に4速ギヤ同士をタイラップで固定しておく。


リア側のギヤとシンクロを組み付ける。


回り止めボールのセット。


ワッシャーの切り欠きをボールにあわせてセットする。


リバースギヤのニードルベアリングインナースリーブを加熱する。


大体60℃ぐらいになったらパスで径を確認する。

シャフトより大きくなっていたらOK。


素早く挿入して押えておく。


冷めたらベアリングをセットする。


リバースメインギヤホイールを取り付ける。


リバース小ギヤのニードルベアリングをセットする。


サークリップの取り付け。


リバース小ギヤホイールの取り付け。


バックラッシュ吸収ギヤがあるので、押えながら組み合わせる。


5速、リバース用シンクロガイドスリーブを取り付ける。


このときスリーブの段付き側がリバースギヤ側に来るようにする。



ちなみにこの段で、リバース小ギヤを避けている。


サークリップを当ててみてガタが無いか確認する。


ガタがあれば厚さの違うサークリップに交換する。


5速ギヤのニードルベアリングをセットする。


5速メインギヤホイールの取り付け。


ワッシャーの取り付け。


分解時にも書いたが、ここの回り止めボールは不要。


これでギヤとシンクロの組み立ては終わり。


最後に5速カウンターギヤホイールを取り付ける。


プレスにセットして加圧出来るようにしておく。


ギヤを加熱する。


大体150℃でOK。


温度計とパスを使って見極める。


素早くシャフトに挿入する。


このとき、ギヤ同士をうまく噛み合わせる。


プレスで加圧して冷めるのを待つ。


5速、リバースのシフトフォークを取り付ける。


シフトロッドを挿入する。


ロックピンを打ち込む。


ここまでで、内部の組み立ては終了。


後は、ハウジングに組み込むだけだ。

これで内部の組み立ては出来た。 いよいよハウジングに組み付ける行程に入る。

その9へ続く。


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